起立性調節障害の対応

2022年1月26日水曜日


小学校高学年から急に体が大きくなり、体の各部分の成長がアンバランスになって生じます。急に立ち上がるなどの体の位置の変化や、睡眠や覚醒などの体のモードの切り替えなどが苦手です。軽症の場合は日常のちょっとした工夫で対応できることも多くあります。

起立性調節障害の対応

(1)姿勢:下半身に血液が滞るのを防ぐための姿勢と動作
 ・立ち上がるときには、前かがみで床を見たまま
 ・30秒以上かけてゆっくりと立ち上がる
 ・脚をクロスして立つ、両方の足で互いに圧迫する
 ・屈伸する
 ・片足を椅子に乗せて立つ
 ・膝を胸に引き寄せて座る
 ・キャンプ用の低い椅子に座る
 ・足置き台を使う
 ・椅子でなく床に座る
 ・膝に手を置いて前かがみに座る
 ・下半身圧迫装具 弾力ストッキングなど

(2)環境:以下の状況を避ける
 ・暑い場所や暑い日:温度が高いと血圧がへり、心拍数が上がる 炎天下に長時間立たない
 ・長風呂や暑い風呂、サウナ: 失神のリスクあり、貸しの過度の血管拡張
 ・長時間の起立:
 ・起立・座位での長時間頭を使う作業:脳血流が低下しているので疲れやすい
 ・人ごみ
 ・緊張やストレスの多い状況

(3)食事
 ・塩分を多く摂取(112g) 普段より2-3g多めに
 ・水分を多く摂る 11.5-2リットル以上

(4)睡眠
 ・自律訓練 自己暗示でリラックス、
 ・メラトニンと光療法
 ・生活のリズムを整える、
 ・昼寝はしない、夕方に散歩、23時までには寝る
 ・欠席した日の日中は体を横にしない
 ・ゲーム、携帯などのスクリーンは夕方以降は使わない
 ・朝日をしっかり浴びる

(5)運動
 ・日中は出来るだけ体を動かす
 ・昼に横になっていると、交感神経が余計に機能低下

(6)周囲の理解
 ・家族で体調を理解する
 ・学校や友達にも理解してもらう
 ・診断書も有用だが、心が逃げる口実にならないように自制